丹波市市民カレッジ5回目を9月13日、市民プラザで開催しました。 今回は「多彩で楽しい丹波のこまいぬ」をテーマとした、地域史研究家・山内順子さんの講演 でした。「こまいぬ」のルーツや、丹波市内を中心に周辺地域の神社の「こまいぬ」をスライドで写し出しながら説明されました。様々な表情を見せるその姿に参加者の皆さんは興味を深められたご様子でした。
最初に「こまいぬ」という一般的な呼び名については、「こまいぬは一対の霊獣だが左右対称ではなく、それぞれルーツが異なるので、研究者は”獅子・狛犬”と呼んでいます。」「獅子はライオンを神殿や都市の守護獣とした約四千年前のメソポタミア地域から伝わったとされるのが定説。”狛犬”はサイなどをルーツとした霊獣が基になっていると推測。」「日本に伝 わった当初は室内で天皇や神を守護、江戸時代頃から屋外にも置かれるようになった。」と解説いただきました。 次に、丹波市域の特色として「水分かれのある地域として、日本海側からは福井県産の笏谷 (しゃくだに)石製のこまいぬが運ばれ、瀬戸内海側からは大阪府産の和泉石製のこまいぬ が来ています。両方見られるのは珍しい。」と紹介されました。また、石だけでなく瓦製や木製など、様々な材質のこまいぬが残っているのも特色だそうです。そして、大新屋石(おおにやいし)など良質な細工石の産地である丹波市域では、丹波佐吉、 難波(なんば)金兵衛(きんべえ)、綿貫(わたぬき)重吉(じゅうきち)など素晴らしい石工たちが活躍。「特に日本一の石工とされる丹波佐吉作の柏原八幡宮の作品は圧巻、必見です。」 とのことでした。
最後には「尊敬の念を抱いて、祖先が守ってきたこまいぬを我々も引き継ぎ、大切にしていきましょう。」と呼びかけられました。多彩で楽しい顔ぶれを見せる「丹波のこまいぬ」。意外なルーツや、身近な所に貴重なこま いぬが多く存在することに気付くことができた時間でした。
